持続化補助金とは?
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援する国の補助金制度です。
正式名称は「小規模事業者持続化補助金」で、商工会議所・商工会の管轄地域にある小規模事業者を対象に、事業の持続的な発展を後押しすることを目的としています。販路開拓だけでなく、業務効率化のためのITツールやAIシステムの導入費用も補助対象に含まれます。
ほかの補助金と比べて申請のハードルが比較的低く、小規模な事業者でも取り組みやすい点が特徴です。経営計画書の策定を通じて自社の強みや課題を整理する機会にもなるため、経営の見直しにも役立ちます。
近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)を目的とした申請も増えており、紙業務のデジタル化やAIを活用した業務効率化システムの導入など、幅広い用途で活用されています。
対象者
持続化補助金の対象は、従業員数が一定以下の小規模事業者です。
以下の従業員数の基準を満たす法人・個人事業主が申請できます。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く): 常時使用する従業員が5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業: 常時使用する従業員が20人以下
- 製造業その他: 常時使用する従業員が20人以下
ここで言う「常時使用する従業員」には、パート・アルバイトのうち所定労働時間が正社員の4分の3未満の方は含まれません。役員も従業員数にはカウントしません。
個人事業主の場合も対象となります。法人格の有無にかかわらず、上記の従業員数基準を満たしていれば申請が可能です。ただし、医療法人・社会福祉法人・学校法人・NPO法人などは対象外となるため注意が必要です。
補助率2/3・上限200万円の詳細
持続化補助金の補助率は2/3で、補助上限額は200万円です。
補助率2/3とは、補助対象経費の3分の2が補助されるという意味です。たとえば、導入費用が300万円の場合、その2/3にあたる200万円が補助されます。ただし、補助上限額が200万円であるため、導入費用が300万円を超えても補助額は200万円が上限です。
補助対象となる経費の例は以下のとおりです。
- 機械装置等費(ITツール・AIシステムの導入費用)
- 広報費(チラシ・ウェブサイト制作費)
- 展示会等出展費
- 開発費(試作品開発に伴う費用)
- 委託・外注費(専門家への業務委託費用)
AI業務システムの導入費用は「機械装置等費」や「委託・外注費」として計上できます。ソフトウェアの導入だけでなく、導入に伴う初期設定やコンサルティングの費用も補助対象に含まれる場合があります。
申請に必要な条件3つ
持続化補助金の申請には、商工会との連携・経営計画の策定・gBizIDの取得が必要です。
1. 商工会議所または商工会の管轄地域にあること
持続化補助金は、商工会議所または商工会を通じて申請する制度です。自社の所在地が商工会議所または商工会の管轄地域にあることが前提条件となります。申請にあたっては、管轄の商工会議所・商工会から「事業支援計画書」の発行を受ける必要があります。
2. 経営計画書を策定すること
申請時に、経営計画書(様式2)を作成・提出する必要があります。経営計画書には、自社の強み・市場の動向・具体的な販路開拓や業務効率化の計画を記載します。この計画書の内容が審査の大きなポイントになるため、自社の課題と解決策を明確に記述することが重要です。
3. gBizIDプライムを取得すること
電子申請にはgBizIDプライムが必要です。取得には書類の郵送と審査が必要で、発行まで2〜3週間程度かかります。公募開始前に取得しておくことをおすすめします。
- gBizID公式サイトからオンラインで申請可能
- 印鑑証明書(法人)または印鑑登録証明書(個人事業主)が必要
- アカウント取得自体に費用はかからない
実質負担額シミュレーション
ライトプラン298万円(税別)の場合、持続化補助金を活用すると実質約100万円(税別)で導入が可能です。
具体的な計算を見てみましょう。
- ライトプラン(298万円・税別)の場合
- 補助対象経費: 298万円
- 補助率2/3: 198万円(補助上限200万円以内)
- 実質負担額: 約100万円(税別)
- フルプラン(450万円・税別)の場合
- 補助対象経費: 450万円
- 補助率2/3: 300万円 → 補助上限200万円が適用
- 実質負担額: 250万円(税別)
ライトプランは補助上限200万円の範囲にちょうど収まるため、補助率2/3の恩恵を最大限に受けられます。小規模事業者がコストを抑えてAI業務システムを導入するには、持続化補助金とライトプランの組み合わせが適しています。
なお、消費税は補助対象外です。補助金で賄えるのは税別の金額に対してとなります。
他の補助金との違い
持続化補助金は「小規模事業者向け・補助率が高い・申請しやすい」という3つの特徴があります。
中小企業が活用できる主な補助金との違いを整理します。
- デジタル化・AI導入補助金2026: 補助率1/2、上限450万円。幅広い中小企業が対象だが、補助率は持続化補助金のほうが高い
- ものづくり補助金: 補助率1/2〜2/3、上限1,250万円。上限額は高いが、賃上げ要件があり申請のハードルも高い
- 持続化補助金: 補助率2/3、上限200万円。小規模事業者に限定されるが、補助率が高く、賃上げ要件がない
自社の規模が小規模事業者の基準を満たしていて、導入費用が300万円以下であれば、持続化補助金が最もコストメリットの大きい選択肢です。導入費用が高額になる場合は、デジタル化・AI導入補助金やものづくり補助金も検討してみてください。
導入の流れ4ステップ
持続化補助金を活用したAI業務システムの導入は、4つのステップで進めます。
ステップ1:無料相談・課題整理
まずは無料相談で、現在の業務課題や導入したい機能をヒアリングします。自社が持続化補助金の対象になるかどうかの確認もこの段階で行います。
ステップ2:経営計画書の作成・申請
管轄の商工会議所・商工会に相談し、事業支援計画書の発行を依頼します。並行して、経営計画書を作成します。提携する補助金の専門家がサポートするため、初めての申請でも安心です。
ステップ3:採択後、システム導入
補助金の採択通知を受けた後、交付申請を経てシステムの導入作業に入ります。最短1.5ヶ月でシステムが稼働開始します。
ステップ4:実績報告・運用サポート
導入後は実績報告書を提出し、補助金の交付を受けます。1年間の運用サポートが付いているため、操作方法の不明点や設定の調整など、定着するまでサポートを受けられます。
補助金申請の全体的な流れについて詳しく知りたい方は、補助金申請の全体像もあわせてご覧ください。
まとめ
小規模事業者持続化補助金は、補助率2/3・上限200万円で小規模事業者のDX推進を後押しする制度です。ライトプラン(298万円・税別)を活用すれば、実質約100万円(税別)でAI業務システムの導入が可能です。
申請には商工会との連携やgBizIDプライムの取得が必要ですが、いずれも事前準備で対応できます。小規模事業者で業務のデジタル化を検討している方は、まずは無料相談で自社の課題や補助金の活用方法についてご相談ください。